桜は散ってしまいましたが、芽吹いた新緑と青空のコントラストが美しいです。雲もこころなしか気持ちよく漂っているようです。
はじめまして、4月から赴任しました、総合診療科の森と申します。
総合診療科(家庭医)って?というテーマでお話させていただきたいです。
総合診療科は、2018年に、内科や外科、小児科や精神科といった基礎診療科に新しく追加された専門医です。家庭医やプライマリ・ケア医とも呼ばれることもあります。
特徴は
①診る疾患の幅広さ
②子どもから高齢者、救急から在宅まで守備範囲の広さ
③家族、住む地域、社会など生活まるごとを診る
です。
今回はそのうち
①診る疾患の幅広さ
を取り上げて説明をします。
総合診療科には「これはうちの科では診ません。」という疾患や症状による制限はありません。もちろん僕自身が心臓血管外科の手術や、放射線治療など専門的治療が必要なものがすべて出来るわけではありません。しかしながら、そういった専門的な治療が必要な人は実は少数で、地域の診療所で治療を受けている方が大多数です。
なので、私達総合診療医は、科によらず日常的な疾患を深く丁寧に診療し、専門家に受診の必要な症状や疾患が疑われた場合にはその診断と総合病院への連携をすることを得意としています。
日常的な診察を総合診療医が担うメリットとして
①日常的な疾患のケアに加えて、介護の状況や、家族背景など生活に関わる困りごとの対応を受けることが出来る。
②複数医療機関を受診している場合には通院する医療機関が減り通院の負担が減る。
③日常的診療がひとつにまとまることで、過剰な薬を減らすなど投薬の調整を受けやすくなる。
といったものがあります。
今後増加が期待される総合診療専門医ですが、今はまだ県内に数人しかいません。これから岐阜県内でも総合診療医が増え、日常的な診察の多くを担っていくことが私達の目標です。
今回は総合診療医って?というテーマでお話をさせていただきました。
総合診療科・在宅担当医 森 充広