看護部長の挨拶

看護部長 加藤あや子

当グループは「刃物のまち関市」にある回復期・慢性期を担う病院です。介護老人保健施設やグループホーム、訪問看護ステーションを併設しており、入院から在宅療養まで安心できる連携サポート体制の中で、地域に密着した患者様中心の医療・介護を提供しています。
わたしたち看護職は、患者様の意思決定を支援し、患者様が自分らしい暮らしを継続できるよう支援することが求められています。これは、まさに当院の看護部理念『その人らしさを尊重した看護・介護』であると思っています。患者様やご家族様の希望する生活に少しでも近づけていけるように、看護師一人一人が患者様に寄り添いながら日々看護に当たっています。私が一番大切にしていることは、相手に関心を持ち、相手の立場に立って考えることです。相手の立場に立つということは、その人の価値観を知りそれを大切にすることです。これは看護職にとって必要なスキルでもあります。相手を知ろうという気持ちがなければ、相手の価値観を知ることもできません。相手を知ろうという気持ちを持つことが、患者様やご家族様の「その人らしさ」につながると信じています。看護部長として、患者様やご家族様だけでなく、一緒に働く一人一人の職員に関心を持ち、職員の「その人らしさ」も尊重できる職場風土を目指します。顔の見えるアットホームな職場環境で、一緒に働く仲間との会話を大切にしながら、それぞれがめざす看護師像に向かってサポートします。
「その人」が大事にしていることは何なのか、患者様やご家族様、そして一緒に働く仲間の「その人らしさ」を看護部の仲間と共に追究し続け、看護部理念の実現を目指します。

看護部の理念

「その人らしさを尊重した看護・介護の提供」

  1. 患者様の尊厳と権利を尊重した看護・介護の提供をします。
  2. 安全で安心、かつ効果的な看護・介護の提供をします。
  3. 他部門と協働し、患者様中心のチーム医療を推進します。
  4. 地域と連携を推進し、地域に根ざした継続看護を提供します。
  5. 自己啓発および研究や実践を通じて、専門的知識・技術の向上に努めます。

看護部の教育

教育理念●個々の看護職のニーズに即した教育計画・研究への関わりを支援し、看護者個々の能力開発ができる教育環境を提供する
●看護部の理念に基づき、質の高い看護が提供できる人材を育成する
教育目標●個々の看護職がもつ潜在的な能力を開発・発展させ専門職業人としての成長をめざす
●看護部の理念を実践できる人材を育成する
教育方法●キャリアアップ・自己啓発をはかることにより専門職として自律を目的としたラダー教育を平成20年度より導入

当看護部の理念は、看護の対象となる『その人らしさ』をあらゆる角度から捉え『その人らしさ』のニーズに適応した、質の高い看護を提供する為、専門職としての知識・技術を深め、感性豊かな人間性を育むための自己研鑚を重ねること、関中央病院の特殊性を踏まえ、地域の人々に質の高い看護を提供し、社会の期待に応えることです。

専門職である看護者には、専門知識と援助技術が求められます。水準の高いケア技術を用いて確実に患者様の苦痛や不快を緩和し、あるいは患者様の抱える問題を解決する事なしに、患者様の信頼を得る事はできません。

正確で深い知識と確実な技術を持つ看護者ほど、患者様から信頼される存在になります。患者様に安全なケアを提供する責任を果たす為に、看護者は自分自身の能力の向上に対して責任があります。

  1. 『その人らしさ』を尊重し、相手の立場にたち、ニーズを把握し、患者様の潜在的治癒力を引き出す努力をし、根拠に基づく看護サービスの提供を行う。
  2. 問題解決法を実践に取り入れ、状況対応できる能力を高める。
  3. 社会や医療の変化を受け止めながら、看護の役割を果たし、地域に貢献する。
  4. 専門職としての自己研鑚に努め、教育や研究活動に参加する。

このような「あるべき姿の看護師像」を描きながら、支援する事がわたしたちの目的です。

ラダーに求める能力

ラダーI社会人・専門職としての知識・態度を身につけ、看護実践が一人で実践でき、自己の看護について考えることができる能力を有する者
ラダーII看護過程に基づいたケアが実践でき、自己の役割(受け持ち看護師、プリセプター、チームメンバー、チームリーダー)としての責任を果たし、業務改善、研究的に取り組む姿勢を有する者
ラダーIII専門性を深めた部門との連携を図り、指導的立場でリーダーシップが発揮できる能力を有する者
ラダーIV教育的役割を担い、チームまたは看護単位の責任者としてマネジメント能力を発揮し、変革の推進者となる者

その他の研修

・潜在看護師研修

周辺地域を対象に、看護師の資格を持ちながら、現在は看護師として働いていない方(潜在看護師)に向けた研修を実施しています。いまの看護の現場を見学し、最新の治療、医療機器の操作方法などを説明。
再び、看護師として地域で活躍する機会を提供しています。(年3回実施・詳細はお問い合わせください)

・新人他部署訪問研修

新人看護師が他の部署を訪問し、その仕事と役割を学び、チーム医療がどのように構成されているかを知るための研修です。
チーム医療における看護師の役割が拡大するなか、チームの中心となって活躍できる広い視野を持つ看護師の育成を目的としています。

・看護研究

看護のスキルアップのため、滋賀医科大学医学部看護学科の教授を招き、看護研究指導を実施。その成果を学会にて定期的に発表しています。

認定看護師のご紹介

認知症看護認定看護師 
長尾 美千代
(ながお みちよ)

兵庫県看護協会にて7ヶ月間学び、平成27年7月に認知症看護認定看護師の資格を取得することができました。
 平成27年8月より毎週金曜日、各病棟・外来・太陽苑・グループホームを訪問し、認知症の方への看護・介護介入について現場のスタッフの方々から情報を収集しながら共にケアに介入し活動を開始しました。今後もこの活動を通して、認定看護師の役割である「指導・相談・実践」を果たせるよう努力し、現場のスタッフの方々と共に、認知症看護・介護の向上を目指し活動していきたいと考えています。どうぞ、宜しくお願いします。


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病棟の紹介

関中央病院の看護部にはいくつか病棟があります。それぞれに特色があり、それぞれ様々な思いで働いています。下記にご紹介いたします。

外来

外来は患者様にとって、最初に会う部署であり病院の“顔”とも言える所です。そのため、常に笑顔で対応することを心がけています。また、スタッフはベテランが多くお母さんのような存在でいろいろな相談に乗ってくれます。採血や点滴などの処置や救急車搬入の対応業務が主となっており、スタッフ間で連携をして早く対応するようにしています。また特殊な内視鏡検査では患者様の不安を少しでも軽減できるような患者様の立場に立った看護を行っています。スタッフ間のコミュニケーションも良好でとても働きやすい環境です。病院の“顔”として一緒に働きませんか?


療養病棟

療養病棟は比較的、入院期間が長いため患者さんやご家族と深く関わり、信頼関係を築くことができます。退院に向けて、多職種を交えたカンファレンスを何度も行い、患者さんやご家族の希望を取り入れながら退院支援を行っています。医療的ケアが必要な患者さんが多く、一般的な医療技術が必要です。日常生活全般において介助が必要な患者さんが多く、自分で訴えることができない患者様も多いので、表情や食事量、尿量などを十分に観察し、病状の変化にいち早く気づけるように心がけています。介護士と密にコミュニケーションを取り、情報共有を行い、お互いに協力して患者さんが安全安楽に過ごせるように、援助を行っています。職場の雰囲気は活発で、忙しいときはフォローしあって協力できる体制が整っています。


回復期リハビリ病棟

脳血管疾患や骨折の手術などの急性期治療を受け症状が安定した方へ、様々な職種の医療スタッフが協働し集中的なリハビリテーションを行い、その人のライフステージがより良いものになる事を目指します。同時に退院後の生活を見据え社会資源の活用や生活環境のサポートを支援していきます。 今年度は新たに認知症認定看護師、臨床心理士、看護師が主体となって行う余暇活動を開始し、患者様が入院生活を充実させリハビリへの意欲を持ち続けられるように取り組んでいます。毎日の日常がリハビリそのものの病棟です。   


地域包括ケア病棟

地域包括ケア病棟では60日という限られた入院期間の中で、近隣の急性期病院やクリニック、施設との連携を図りながら、患者様やご家族様が安心して生活ができるよう在宅復帰に取り組んでいます。「個々の状態に合わせた生活可能な動作が出来るようになること」を目指し、日常生活に関わる動作が出来るだけ自力で行えるように訓練を行い、介助が必要な場合には自宅で介護を行うご家族様に向けて介護指導を行います。症状の改善のみでなく、患者様やご家族様が望む形での“退院後の生活”を実現するために、カンファレンス等を通じて他職種と連携しながら、具体的な生活を視野に入れた指導やサービス調整を行っていきます。


地域医療連携室

地域医療連携室にはMSW、看護師、事務が在籍しています。私たちは主に院内外の紹介窓口の役割を担っています。具体的には近隣の開業医や病院との連携、入院支援等を行う前方支援と、自宅への退院支援や他病院・施設への調整等の後方支援として関わっています。 地域医療連携室として大切にしている事は、患者様とご家族様の目線に立って、気持ちに寄り添う姿勢で関わることです。同時に、院内で共に働く医師や看護師・リハビリ職員等とのコミュニケーションを積極的に行い、チーム医療の精神で日々の業務に励んでいます。