~ 薬学部実務実習生、毎年募集中!! ~

薬学部6年制教育が始まり今年で18年目となります。私が学部生の時は4年制

で実習期間も4週間と大変短いものでした。

当時私は500床規模の大きな総合病院で実習を行いました。

大学には実習先を第3希望まで出せるのですが、受け入れ場所がなく遠方での実習となる事を知らされ当時大変苦労した覚えがあります。

また実習期間も短かったため病院見学以外、1日のほとんどを薬のピッキングで過ごし、調剤に慣れてきた頃には実習期間が終了してしまいました。

今振り返ると服薬指導を含め臨床経験をあまり経験しないまま実習が終わってしまった事は今でもよく覚えています。

その後薬剤師もより臨床での活躍を求められるようになり2006年から6年制になった事で、実習期間も11週間となりました。

また、薬学部が増える一方で受け皿となる医療機関の受け入れ困難事例もあり、特に飛騨医療圏は医療機関の点在・局在化に加え他の医療圏と比較して薬剤師数も少ない状況で後進の育成に励んでいます。

このような背景もあり岐阜県下の当院も毎年薬学部実務実習生を募集しています。

現在常勤薬剤師3名の内、認定実務実習指導薬剤師2名が常駐しており、その内1名は

「薬学生実務実習委員会のメンバー」でもあります。

ここで過去10年間の実績を紹介します。

基本的に実習期間はⅡ、Ⅲ期で受け入れており、例年2名の学生を募集しています。

また当院は慢性期医療に特化した病院であり、精神疾患・がん患者への化学療法に関しては十分な体験学習が出来ないため、現在座学で補填させて頂いています。

ここで11週間の大まかな実習スケジュールを紹介したいと思います。

特筆すべき事は総合診療科の開設に伴い、実習早期から訪問診療に薬学生を同行させて在宅医療の現場を体験して貰う新たな取り組みを開始しました。

診療報酬の改定も相まって在宅医療にますます薬剤師が介入するようになり、学生の時から体験できる事は当院の実習において大きな強みだと思います。

さらに当院薬剤科は「ポリファーマシー対策」と「薬薬(病病)連携」の2つを重要視して

います。

特に連携に関しては、患者様が当院を退院した後に薬物治療がシームレスにかかりつけ医

に継続して貰えるよう「薬剤サマリー」を提供しており、実習生にも作成して貰っています。

最後に一番伝えたい事は、「実務実習生は基本的に断らず、状況を見て学生の受け入れ時期も年1回から2回へと拡大」していき、後進の育成にも当院薬剤科が貢献出来る事を目指しています。

当院の取り組みに少しでも興味がありましたら学生さんに関わらず、現職の薬剤師さんの見学も募集しています。まずはお電話にてご相談下さい。

文責:薬剤科 岡田 良