はしか(麻疹)とは?症状・感染経路・予防について

はしか(麻疹)

最近、度々 “はしかの感染者が出た” とか “はしかに感染発症した人が公共交通機関を使用していた” や “例年に比べてはしかの感染者が増加している” などといった『はしか』に関するニュースを耳にします。

昔は はしか といえば子供の頃にかかり、もうかからないという免疫が獲得されていましたが、ワクチンの接種率が上がり、はしかの流行があまり起きなくなってくると、ワクチンの接種をせずとも、はしかにかからずに過ごしてきた人もいるかもしれません。また、一回のワクチン接種で十分免疫が得られるとされていた時期もあり、結果十分な免疫が獲得出来なかったり、二回のワクチン接種にて獲得した免疫もはしかの流行が起きず、ウイルスにさらされる事による免疫強化がされなかったため免疫が弱くなってしまった人もいるようです。

では、はしかとは一体どんな病気でしょうか。
はしかは医学的には麻疹と呼ばれ、麻疹ウイルスの空気感染、飛沫感染、接触感染によって人から人に感染して起こります。

空気感染
空気感染
飛沫感染
飛沫感染
接触感染1 接触感染2
接触感染

はしかは季節性のインフルエンザと同じ感染症法で5類感染症に分類されます。しかし同じ5類感染症ではあるものの麻疹ウイルスは非常に感染力が強く、季節性のインフルエンザの10倍ともいわれるとの事です。また、はしかにかかったことのない人が、感染者と接触した場合ほぼ感染すると言われるほどです。近年では日本国内由来の麻疹ウイルスはほぼ認められておらず、海外由来のウイルスが殆どです。

感染した場合、10日程症状のない日(潜伏期)があった後、発熱、咳、鼻水、目の充血など風邪のような症状が2~3日続き、口の中に小さな白い発疹ができると一旦熱が落ち着いたように思われるが、半日ほどで高熱が出て体中に赤い発疹が現れます。その後は別の病気にかからなければ、7~10日程度で回復します。しかし、肺炎や中耳炎などを合併しやすく1,000人に1人の割合で脳炎を発症すると言われており、一般的に子供よりも大人がかかった時に重症化しやすいと言われます。

【はしかの感染経過】
ウイルスに接触
ウイルスに接触
十日程の潜伏期
発熱 咳・鼻水
発熱・咳・鼻水など
二〜三日程風邪症状
高熱
高熱
口内、全身発疹
口内、全身発疹
七〜十日程で回復
周囲への感染可能期間は 発症日の1日前から解熱後3日まで の間

麻疹ウイルスに対する薬は無いため、はしかにかかってしまった場合は、それぞれの症状に対する治療が行われます。まれに肺炎や脳炎を合併した場合は亡くなることもあります。また妊娠中にはしかにかかると早期出産や流産に繋がることがあります。

麻疹ウイルスは空気感染するため、一般的な予防対策である手洗い・マスクでは防げません。そうなると有効な手段は予防接種となります。効果を確実にするためには2回の接種が必要です。はしかにかかったことが無い方や予防接種を受けたことの無い方は予防接種をお勧めします。ただし妊娠中は予防接種を受けられません。

過去にはしかにかかったことがあるか、予防接種を受けたことがあるのか分からない時は、麻疹に対する抗体があるか、少なくなっていないかを血液検査で調べることが出来ます。しかし、殆どの病院で検査結果は当日には出ず何日かを要しますが、抗体の無い方や少なくなってしまった方はあなた自身、あなたの周り大切な方をはしかから守るためにも予防接種は大切です。しかし、2026年4月現在全国的にはしか(麻疹)ワクチンの需要が高まり、はしかのみのワクチンは入手困難な状態です。はしかにかかったことがあるかどうかの検査は血液検査で調べることが出来ます。当院では結果を当日報告することは出来ず3日ほどかかります。かかりつけのクリニックや病院で検査やワクチンについて事前に問い合わせ頂く事をお勧めします。

予防接種1 予防接種2

文責 : 検査科 所由美

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