
【糖尿病と検査について】
みなさん、こんにちは。
記録的な猛暑となった夏が過ぎ、周りはすっかり秋めいて紅葉の季節になりました。
さっそくですが、11月14日は何の日がご存知ですか?
毎年11月14日は「世界糖尿病デー」です。「世界糖尿病デー」の由来は、1921年に糖尿病治療に
必要なインスリンを発見したカナダのフレデリック・バンティング博士の誕生日からきています。
2017年現在の世界の糖尿病人口は約4億2500万人といわれており、成人の11人に1人が糖尿病患者
とされています。そのうちの約半数、2億1500万人が未診断の状態であるとIDF(国際糖尿病連合)
から報告があります。糖尿病患者は増加の一途をたどっており、2045年には約6億2900万人に増加し、
世界全人口の10%が糖尿病に罹患するといわれ、私たちに非常に身近な病気となっています。
今回は、糖尿病の診断や治療に関係する検査を紹介します。
①血液検査
糖尿病は、血液中の糖(血糖=ブドウ糖)の量がコントロールできず、常に多くなっている状態をいいます。
血液中の糖尿病に関わる様々な成分を調べます。
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例:血糖、HbA1c、インスリン、Cペプタイド、グリコアルブミン、抗GAD抗体など
②尿検査
尿中に含まれる、糖の量を調べます。専用の試験紙を使用することで、糖が多く含むほど色が変化していきます。
③眼底検査
糖尿病が進行すると、高血糖状態の血液が目の細かい血管を傷つけます。眼底写真を撮影することで、血管から
出血があるか調べます。
糖尿病は早期発見・早期治療が鍵となっており、早期に治療することにより、糖尿病による合併症の発症を
防いだり、進行を遅らせることが可能です。
糖尿病になる人の割合が増えるのは、40代からといわれています。普段から運動や食生活に気を配り、予防
に心がけましょう。「やたら喉が渇く」「トイレの回数が増えた」「すぐに疲れる」などの初期症状が現れたら、
早めに受診しましょう。
文責 検査科 石原彩